災害支援ナースになるためには、自分の都道府県の看護協会に登録する必要があります。登録条件の中に、災害支援ナース養成の研修を受講していることが条件の1つにあります。
日本看護協会は災害支援ナース派遣要領の中で災害支援ナースを育てるために必要となる教育内容を検討し、災害現場で効果的に動けることを目的としています。
2005年に災害看護研修のモデルとなる災害看護研修シラバス(基礎編、災害支援ナース事務編)を提案後、2010年には災害支援ナースの実践力を上げるための研修シラバスが発表されました。2013年に東日本大震災が起きて以降、災害支援ナースには過去に起きた災害をモデルに、看護や災害医療に対する新しい知識の習得が必要になっています。
災害支援ナースの研修は、2つの内容から構成されています。
1つは、災害看護の基本的な知識を習得します。
災害支援者に必要な看護や災害医療の知識を学び、災害支援ナースの果たす役割と実際の活動を理解していきます。目標は災害の特徴や種類を知り、過去の教訓や災害時の医療体制を理解することです。
また、災害が起きた時の健康被害の特徴を捉え、支援者としての心構えや配慮、安全に活動する方法を把握します。
2つめは、実践力を高める育成研修です。
被災地で被災者のために動けるようにすることや、他の医療関係者たちと協力し、災害現場で率先して動くことができるようにします。実際の災害が起きた時を想定し、被災地や避難所で活動する心構えや留意事項を理解することが目標です。