災害派遣ナースとは、被災した看護職員を心身共にカバーする役割と、被災者の健康を維持するための適切な医療や看護を提供する役割を持った看護師を指します。
都道府県看護協会に登録されており、2017年の時点で登録者数は9345名に上ります。
災害支援ナースになるには、都道府県看護協会の会員であることと、5年以上の実務経験が必要になります。所属の医療機関がある場合は所属長の許可が必要となり、都道府県で行われる災害支援ナース研修を受けていることが条件になります。
さらに災害支援ナースへの登録には、望ましい条件というものがあります。
1年に1回程度、都道府県で行われる災害看護研修、もしく防災訓練に参加可能であることや、災害看護も補償の内容に入る賠償責任保険に加入済みであること、災害現場からの帰還後に都道府県で開催される報告会に参加可能できることなどです。
もちろん災害支援ナースは、完全無償です。勤務先に休暇申請を出し、身を挺して活動するボランティアになります。
同じ避難所に24時間常駐して緊急性の高い患者への対応や感染症の発生または拡大防止に奮闘し、時には被災者の話し相手となり、全面的に被災者の心と体の支えとなる貢献度の高い役割です。
一人ひとりの健康を守り、生きる権利や尊厳を維持する役割を持つ看護職の尊い理念に最も相応しい現場が、被災地と言えます。そのため強い使命を持って従事することができ、やりがいと誇りを実感できるのが災害支援ナースの醍醐味です。